車に重厚感を持たせるためのカスタムの一種が「シャコタン」です。シャコタンは広く知られている言葉ですが、どんな状態を指すのか、そしてどんなメリットがあるのかわからないという人も多いのではないでしょうか。
今回はそんな疑問にお答えし、さらにシャコタンにする方法や注意点も解説します。
シャコタン(車高短)とは?
シャコタンとは、最低地上高を低くする改造を意味する言葉で、漢字では「車高短」という文字が使われています。
シャコタンにすることで車のドレスアップができることに加え、走行安定性を高めるという効果に期待できるメリットもあります。一方で、「保安基準」を満たす高さに収めなければ車検に通らないことに注意しましょう。
ローダウンとの違い
車高を低くするカスタムの一種に「ローダウン」というものもあります。原理はシャコタンと同じですが、この2つは車高の位置に応じて使いわけられています。
路面ギリギリまで車高を下げた状態がシャコタンで、一定の節度を保った低さに止めた状態がローダウンと呼ばれることが一般的です。
車をシャコタンにするメリット
車をシャコタンにするメリットは、大きくわけて2つあります。それぞれを詳しくチェックしていきましょう。
ドレスアップできる
シャコタンにすることで、タイヤとフェンダーの隙間を埋められるため、よりスタイリッシュな外観へと変貌させられます。
車高が低ければ低いほど重厚感が出やすく、車体を長く見せる効果も生まれるため、ドレスアップ目的でシャコタンに改造する人は珍しくありません。
車体の安定性が増す可能性がある
重心を低く設定することで走行中に発生する空気抵抗が減り、安定性が増すという効果にも期待できます。レーシングカーの大半がシャコタンであることからも、合理性を感じられますね。
車をシャコタンにする際の注意点
外観重視でシャコタンにすると、思わぬデメリットを感じることもあるため注意しましょう。とくに警戒すべき2つのポイントを詳しく解説します。
少しの段差でも接触してしまう恐れがある
シャコタンでは車高をギリギリまで低く設定するため、少しの段差でも車体が接触してしまう恐れがあります。
傷が浅ければ車体に傷が付くだけで済みますが、最悪の場合は部品に穴が開いたり、車体から脱落してしまったりする場合もあるため要注意です。
乗り心地が悪くなる可能性がある
シャコタンにカスタムする場合、それにあわせてスプリングが硬くなることが普通です。衝撃を吸収する能力が失われてしまうため、舗装されていない道を走る際は車内への衝撃が伝わりやすくなり、乗り心地が悪くなる可能性があります。
車をシャコタンにするなら、保安基準に適合する高さに!
車高の高さは、保安基準によって変えられる範囲が定められています。
保安基準を満たさない場合は車検が下りないため、公道を走れません。改造する際は保安基準を確認し、確実に適合する高さに抑えましょう。
カスタムカーの車検に関しては【カスタムカー(改造車)は車検に通る?確認すべき6つのポイントと注意点】で詳しく解説しています。
車をシャコタンにする3つの方法
車をシャコタンにするやり方は3つあります。
DIYに慣れた人なら自分自身でも改造できますが、ある程度の専門的な知識や経験が必要なことも確かです。
難しいと感じた場合は専門店に改造を依頼したり、最初からシャコタンに設定されているコンプリートカーを購入したりしましょう。
1:ダウンサスペンション(ダウンサス)に交換する
ダウンサスペンション(ダウンサス)は、車高を低くするために作られたスプリングです。純正のスプリングと比べて長さが短いため、その分だけ車高も短くできます。
交換後の車高の目安を表示して販売している商品が多く、価格も手ごろです。
しかし、前述したように衝撃を緩和する性能は一般的なサスペンションと比べて下がるため、乗り心地が悪くなる可能性が高いことには注意しましょう。
2:車高調式サスペンションに交換する
車高を調整する機能が付いたサスペンションが「車高調式サスペンション」です。
ダウンサスと比べるとコストがかかりますが、より細かく車高を調整できることがメリットで、乗り心地も極端に悪くはなりません。
3:エアサスペンション(エアサス)に交換する
車内からボタン操作をするだけで車高を調整できるシステムが「エアサスペンション」です。
一般的なサスペンションとは違い、エアバッグのような装置を使って、空気圧で車高を調整するという特徴があります。非常に便利ではありますが、そのほかの方法と比べてコストがかさむことが欠点です。
エアサスペンションについて解説している【エアサスとは?取り付けるメリット・注意点や車高調との違い】もご参照ください。
まとめ
シャコタンとは、保安基準のギリギリまで車高を下げるカスタムです。ドレスアップができることや、車体の安定性が増すことをメリットとして挙げられます。
ただし、少しの段差でも接触するリスクが高まること、乗り心地が悪くなる可能性があることには注意しましょう。また、シャコタンは車検に通る範囲内の高さに設定することも絶対条件です。
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